活動内容

苗木の育成

海岸林の再生という目標に向けて、まず最初に取り掛かったのが苗木づくりでした。たくさんのボランティアの方々とともにつくった苗木の数、なんと5万本以上。種は、津波に耐えて生き残ったマツの木(Mother Tree)や、亘理町内に生育する広葉樹から採取したものです。

この苗木づくりをとおして、より多くの方々とつながろうという思いから始まったのが、「苗木の里親」です。これによって、遠く九州地方の方にも、亘理町の海岸林再生にご協力いただくことができました(現在、新しいキットの作成は行っていません)。

植樹

2015年6月(団体発足から約3年)、待ちに待った新規盛土造成地への植樹が始まりました。

以降、2020年3月までのおよそ5年間で、協定面積14.1haに、約4万4千本の苗木を植えることができました。植樹活動の参加者は、地域住民、企業ボランティア、県内外の協力者等、延べ5千人に上ります。参加した方々からは、「自分で植えた木が立派に育ってくれたら嬉しい」「将来の海岸林を想像するとわくわくする!」といった声が聞かれました。

 

保育・維持管理

植栽した木々の生長に欠かせないのは、何と言っても適切な管理です。

わたりグリーンベルトプロジェクトの植樹地では、2015年に植えたマツがもっとも元気よく生長していて、中には、樹高が3mを超えるものもあります。しかし、北アメリカ原産の外来種ニセアカシア(別名ハリエンジュ)や、つる性木本のクズ等によって、マツの健全な生長が阻害されつつあるのも事実です。

そこで、私たちがまず第一に取り組まなければならない作業が、そのようなマツにとって有害とされる植物の駆除や刈払いです。ニセアカシアもクズも、非常に強い生命力・繁殖力を持っているため、ひとことで駆除と言っても、なかなか一筋縄ではいきません。

また、残存林の管理も重要な課題の一つとなっています。何もせずに放って置けば、ニセアカシアやイタチハギといった外来種がますます繁茂し、海岸林本来の豊かな生態系は衰退していく一方です。さらには、津波に耐えて生き残ったマツの生育や存続にも悪影響を及ぼしかねません。

植樹が一段落したとはいえ、海岸林再生活動は、これからより本格化していきます。 引き続き、地域住民やボランティアの方々にご協力いただきながら、一歩一歩、前進して参ります。

 

自然観察会

上述したとおり、海岸林には多くの課題があります。しかし、その一方で、沿岸域の自然には数え切れないほどの魅力や価値が詰まっていることも事実です。

再生途中の海岸林をはじめ、残存林や湿地、水路、砂浜といった多様な沿岸環境の魅力をたくさんの方に知っていただき、その保全・活用を図るため、わたりグリーンベルトプロジェクトでは2021年度から、沿岸域の自然を対象とした自然観察イベントを始めました。参加者の方々からは、「亘理町の海岸にこんなに色々な生き物がいるとは知らなかった!」「自然の力ってすごい!」「もっとたくさんの人に知ってもらいたい」といった声をいただいています。

 

ボランティアツーリズム

全国各地の企業や団体、一般の方々を対象としたボランティアツアーでは、植樹や維持管理等といった森づくりの活動をはじめ、亘理・山元町内の被災地視察も行っています。

2011年から2020年までのおよそ10年間で、合計254回のツアーを実施。延べ4,959名の方にご参加いただきました。また、このツアーの運営には、地域住民の方々や地元スタッフの協力が欠かせません。

「復興のために、私も何かしたいと思った」「ツアーを通して、亘理が大好きになった!」そんなあたたかい言葉の数々が、この取り組みの一番の原動力です。

 

小学校での総合学習

亘理・山元町内の小学校を対象に、団体スタッフによる出前授業や森づくり体験活動を実施しています。

これまでは、4年生でクロマツの種をまき、5年生で鉢替え、6年生になったら、自分たちで育てた苗木を海岸林に植樹する、という流れを基本としてきました。しかし今後は、先輩たちが植えた木々の管理にも力を入れていかなければなりません。

学年を跨ぎ、さらには世代をこえて受け継がれる森をテーマとした学習活動が、地元亘理への深い愛着や、自然環境への関心・理解に繋がればと考えています。

 

地域菜園「おらほの畑」

東日本大震災で被災した高齢者の方々のコミュニティづくりを目的としたこの取り組み。農作業やお茶っこを通して、心と身体の健康を維持するとともに、震災により失われてしまった“もともとのご近所付き合い”を取り戻そうと、認定NPO法人ロシナンテスの「健康農業 亘理いちご畑」を引き継ぐ形で、2016年度から2019年度までの4年間、事業を行いました。

遊休農地を活用して作った旬の美味しい野菜をみんなで食べたりすることはもちろん、総合学習の一環としてやってくる地元の小学生や、県内外からのお客さんたちとの交流も、特別な楽しみの一つでした。

 

熱気球フェスティバル

マスタープランのイメージ図に、いちごの形をした熱気球が描かれていることをご存じでしょうか? 「いつかこんなバルーンを飛ばせたらいいな…」という願いをきっかけに始まったのが、熱気球フェスティバル 空を見上げてin亘理 です。

NPO法人熱気球運営機構の協力により、2012年から2019年まで毎年開催してきました。和紙でつくるミニ熱気球製作体験やバルーンイリュージョン、熱気球体験搭乗等、楽しい催しが盛りだくさんです。※現在は活動を休止しています。

 

遊休農地を活用した落花生栽培

亘理町沿岸部の遊休農地を活用しながら団体活動を持続化を図ろうと始めたのが、落花生栽培。

目玉品種である「ガッツリ」は甘みがとても強く、シンプルに塩ゆでや炊き込みご飯にするのがオススメ! 生落花生の旬は、9月~10月。町内の産直市場等でご購入いただけます。

※2022年度以降は、わたりGBPから独立した別組織での運営となります。